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金子 純一; 片桐 政樹; 池田 裕二郎; 西谷 健夫
Radiation Detectors and Their Uses, p.259 - 263, 1998/00
IIa型人工ダイヤモンド放射線検出器に5.486MeV線を入射した場合の電荷有感型前置増幅器出力信号について解析を行った。厚さ0.1mmの検出器ではトラッピング・デトラッピング効果による低速成分のない信号が観測された。一方電子に対して顕著なトラッピングが生じていることがわかった。この結果、最悪の場合分極現象が生じ測定を行うことが不可能となる。この問題を解決するため、ボロンドープCVDダイヤモンド層をIIa型ダイヤモンドの上に成長させ、電極として使用することを試みた。その結果、シリコン表面障壁型半導体検出器と同等なエネルギーの分解能をもち、実用的な計数率で測定可能な検出器の開発に成功した。
小倉 浩一; 柴田 猛順
Review of Scientific Instruments, 65(11), p.3455 - 3457, 1994/11
被引用回数:6 パーセンタイル:57.15(Instruments & Instrumentation)電子ビーム加熱によって生成される原子ビームの速度を知ることは原子ビームを利用するうえで重要である。原子ビームをレーザー共鳴イオン化して生成したプラズマのドリフト速度は原子ビーム速度と等しい。プラズマドリフト速度を2つのラングミュアプローブを用いて測定することによってガドリニウムの原子ビームの速度を求めた。得られた原子ビーム速度は電子天びんを用いて測定した原子ビーム速度とほぼ一致した。
柴田 猛順; 小倉 浩一; 大場 弘則
真空, 36(12), p.928 - 931, 1993/00
電子銃加熱で原子ビームを生成させると蒸発部でプラズマが生成する。著者等はガドリニウム蒸発時のプラズマの電子温度、電離度を報告している。ここではさらにドリフト速度と電荷分布を測定した。プラズマ内に置いた電極にパルス的に負電圧を印加すると、プラズマ密度が薄くなりこの部分がドリフト速度で上昇する。電極の上部に置いたラングミュアープローブのイオン電流はパルス電圧印加時の一定時間後減少する。この時間遅れよりドリフト速度を求めた。この速度は原子ビームの1.3~1.4倍であった。プラズマ内のイオンを四重極質量分析計で調べ電荷分布を求めた。多価イオンは検出されず、一価イオンのみであった。これはGdの多価イオンとGd原子の衝突で一価イオンのみになるためと思われる。
大場 弘則; 小倉 浩一; 柴田 猛順
真空, 35(12), p.1001 - 1004, 1992/00
電子ビーム加熱で金属を蒸発させると蒸発部でプラズマが発生する。これまで著者等はガドリニウムを電子銃加熱で蒸発させ、蒸発部生成プラズマの特性として電子温度および蒸気中のイオン量を測定し、蒸発部でのイオンの生成過程等を考察した。本研究では、蒸発部で生成したガドリニウムイオンのドリフト速度を飛行時間法で測定した。その結果、イオンのドリフト速度は蒸発原子速度に比べ1.3~1.4倍速く、プラズマの空間電位差で加速されるとして計算した値とほぼ一致することがわかった。